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2021年7月 リコンの思い出

最近終了した「リコカツ」というテレビドラマの一場面。
美しい北川景子さん、自衛隊員という設定の永山瑛太さん(たまに高倉健さんに見えないでもない)が織りなすラブシーンの背景にさりげなく自衛隊機が映り、自衛隊大好きの私としてはそれが楽しみでもありました。
毎回ラスト間際、米津玄師さんの「pale blue」がグッとくるタイミングで流れ、テーマソングって大事ですね。

「リコカツ」とは離婚活動、の略。
私も離婚経験者。ドラマのように籍を抜いてまたもう一度同じ相手と、というのはあまり実感が持てませんが、自分の離婚の時のあれこれを思い出しました。

嫁ぎ先からの荷物の運び出しが終わっておいとまを告げる時、母が頃合いを見計らってやってきました。車からバケツと雑巾、ごみ袋を出してごみを片づけ、水まで家から汲んできていた母は玄関の拭き掃除を始め、私も一緒に拭きました。
終わって全てを車に積んだあと、玄関に戻って、客間から出てきた元義母に対して母が「至らぬ娘で申し訳ありませんでした」と頭を深く下げてお詫びをしたのです。
私も母にならい、そんな二人を見て元義母は涙を流し、エプロンで顔をおおっていました。
私は元義母を決して嫌いではありませんでした。自分はしゅうとめさんからひどい仕打ちを受けたからそれをお嫁さんにはしたくないと、私を大切にしてくれました。
最後に姿を見せなかった元夫と元義父、都合の悪いことはすべて元義母に押し付けていたこの家の体質が浮き彫りになったような場面でもありました。

元夫の借金、金銭問題が理由の離婚から半年後に元夫は命を絶ち、救いようのない結末になりました。
私の父はすでに亡くなっていましたが、母が結婚式から元夫の借金の面倒まで、私の最初の結婚に対して千万単位のお金を出してくれていて、結局回収できたのはその10分の1くらいでしたが、母は「お前が無事だったからそれでいい」と、あまり執着していませんでした。
その回収金も、私名義の預金になっていたことが母が亡くなってから判明し、発見した実家の姉も、お母さんがそうしたのだからと、受け取ってはくれなかったのでした。

さて、このようにたくさんのお金と気持ちをかけてもらってした「人生勉強」を、まだ全て生かしきれてはおりません。
が、もし私の娘に不測の事態が起きた時、一緒に頭を下げる準備は、母はいつでもできていますよ~(笑)